「自分らしく生きる働き方」は、株式会社テレワークマネジメントの社員・吉成健太朗さんが執筆しています。生まれつき脊髄性筋萎縮症の吉成さんは、北海道の病院に入院しながら、毎日3時間位、テレワークで働いています。障がい者である吉成さんが、日々のテレワークで得た知識やツールの使い方、テレワークのコツ、感じていることなどを発信しています。
『テレワークを知ってほしいから』
私が仕事をしていて、よく訪ねられることがあります。
『仕事をしていて良かったと思うこと』
もちろんたくさんありますが、いつも答えているのは『人とのつながりを広げられること』
私の生活環境はほとんど病院内に限られており、いつも同じ人としか関わることがありませんでした。
ですが、仕事を始めると状況は変わり、北海道外の人や普通に生活していたら話すチャンスはないような人とも、カメラ越しでお話しすることができるようになりました。
様々な事業所に通う利用者さんとも話をすることがあります。その仕事へ向けた熱を見ると自分にとってもモチベーションになり、そこで出会った方が就職できたと聞くと自分のことのようにうれしく感じます。
病院から勤務している私ですが営業に同行することだってできます。web会議ツールを通して都心にある企業の訪問に同行し、その企業の人とお話をさせてもらったりしています。
その際にいつも話を始める前に自己紹介をします。
「テレワークマネジメントの吉成健太朗です。脊髄性筋萎縮症という病気があり普段は病院からテレワークをしています。……」
ここまで話をするだけで大抵の人は驚いた顔をしています。それは、私の働き方が珍しいからでしょう。障がいがあり、入院しながらのテレワーク。たくさんの要素がぎっしり詰まっているように感じます。驚かれることも納得がいきますが、その一方で、こういう境遇でも働けることがまだまだ認知されていないことを私が認識できます。
話をすることは大切だと思うのです。前例のないことをするのは不安ですし、リスクもあるでしょう。だからこそ、以前もお話に出しましたが、知る機会が必要になるのです。
今私が入院している病院も初めてテレワークで働く旨を伝えたところ、多くの人は不安そうな雰囲気を醸し出していました。それもそのはずです。誰一人病院の関係者はテレワークという働き方を知らなかったのですから。
でも、今はもう6年以上働いている事実によってみんながテレワークという働き方を受け入れ支援してくれています。
テレワークであれば、病気があっても働ける可能性があることも、まだあまり知られていないでしょう。その可能性を知っていれば、障がいのある人々は自分の将来の選択肢が広がり、自分の力を伸ばすことへのモチベーションにも繋がるはずです。
企業にとっても、テレワークの新しい活用法が見えてくるのではないでしょうか?
能力ややる気のある障がい者は多くいるのです。その人々はおそらく普通の働き方では困難を抱えている人々で、通勤が出来なかったり、職場の環境では能力を最大限に発揮することが出来ないために、働くことを諦めなければいけなくなった人々。
やる気や能力はあってもそれを発揮出来る環境がないだけで、逆をいうとその課題を解決すると一定のパフォーマンスは発揮できるのです。
テレワークで得られるメリットを一度知ってしまえばいいのてす。そのあとはお互い話し合いを繰り返し障がい者にも、そして一緒に働く健常者にとっても利点のある折り合いのいいところを探していくだけです。
テレワークは働くための手段だと私は思います。必要な人は使えば良いですし、そうでないなら使用しなければいい。ただ一つ言えることは選択肢は多い方が良いです。
今必要性が理解できなくても、いずれ何かのライフイベントが起きた際には必要になるかもしれません。その解決策は一つでも多い方が良いのです。
↑ウェブ会議の様子
障害のある方や障害者雇用への取組を考えている企業の方々に向けて、これからも情報発信を続けてまいります。詳しくお知りになりたいことなどがありましたら、お問い合わせフォームよりお知らせください。
#テレマネ