障がいと就労の関係, 障がい者のテレワーク

自分らしく生きる働き方|障がいと就労の関係

「自分らしく生きる働き方」は、株式会社テレワークマネジメントの社員・吉成健太朗さんが執筆しています。生まれつき脊髄性筋萎縮症の吉成さんは、北海道の病院に入院しながら、毎日3時間位、テレワークで働いています。障がい者である吉成さんが、日々のテレワークで得た知識やツールの使い方、テレワークのコツ、感じていることなどを発信しています。

『出来ないことは出来ない!!』

仕事を始めると、もしかしたら、自分には難しいと思うような仕事を与えられることもあるかもしれません。それは自分の努力次第でなんとか達成できることもあれば、そうではなく現状ではどうしようもないことだってあるのです。

例えば、私の場合は
『明日までに原稿を一本書いてほしい』
このようなことであれば、以前書いた一日のスケジュールを変更して作業することで対応することができます。これが自分の努力次第で解決できる例です。

『来週の出張に同行してほしい』
このような類いの依頼は、自分では自由に移動できない私では対応するのは難しい内容です。あらかじめじっくりと準備する時間が与えられていれば、実現することは可能かもしれません。

仕事だから断るのは忍びない。そう思うこともあるでしょう。だから、多少無理をして仕事を受けてしまうこともあると思いますが、私は出来ないと思うことは基本的に断るようにしています。

多少無理をしたら実行できるなら受けるべきと思われるかもしれませんが、その無理ひとつは私たちが仕事を続ける上で、もっとも危険な選択だということを忘れてはいけません。

最初は気合いで乗り越えることができるでしょう。一回できたからと次もまた受ける。それを繰り返すうちにいつの間にか無理が貯まっていき、体を壊してしまうのです。

では、どうしたらいいの?断ってばかりでいいの?
そう考えるのであれば、自分がどこまでできるかを伝えて、お互いにとって無理のない範囲で継続していけば良いと思います。

私の場合でいうと、現地に一緒に向かうことは難しいですが、遠隔からの参加であれば無理なく参加することが可能です。ですので、ただ出来ないと伝えるだけでは無く、どのような配慮があれば、参加することが出来るのかを伝える。

それがあるだけでも、印象は大きく変わってくるでしょう。

出来ないことを出来ないというのは非常に難しいことです。
出来ないと言ってしまえば、その人はもう自分に仕事を与えなくなるのでは?

そんなふうに考えてしまうこともあるでしょう。私たちが生活している世の中はとても厳しいものと思います。自分に出来ることは他の人にも出来ることだと思う人も少なくはないでしょう。

その言葉を使うだけで多くの可能性を失うような感じがしますが、私は出来ないとはっきりと言える世の中であってほしいと思っています。

出来ないことを無理して行うよりも、自分に出来ることに精一杯注力した方が、絶対に効果が出るはずです。

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障害のある方や障害者雇用への取組を考えている企業の方々に向けて、これからも情報発信を続けてまいります。詳しくお知りになりたいことなどがありましたら、お問い合わせフォームよりお知らせください。