海外のテレワーク

【経済産業研究所】オランダにおけるワーク・ライフ・バランス

独立行政法人経済産業研究所のディスカッション・ペーパーをご紹介します。

オランダにおけるワーク・ライフ・バランス―労働時間と就業場所の柔軟性が高い社会―
亜細亜大学権丈英子氏

このディスカッション・ペーパーでは、「労働時間と就業場所の柔軟性」としてオランダのパートタイム労働者とテレワークについて紹介・考察されています。
このなかで、「テレワーク」については以下のように書かれています。

(1)2005年の調査によれば、オランダで25%以上の時間、在宅勤務している者の割合は12.5%と他の欧米諸国に比べても高くなっている(注1)。
 #日本では在宅型テレワーカーが2009 年に5.2%(注2)

(2)オランダでテレワークが進んでいるのは、1 日平均50 分というEU 諸国の中で最も長い通勤時間であること、オフィス費用が高いといった要因がある。

(3)オランダでも少子高齢化が進展しているが、労働者のパートタイム労働志向が強いため、労働供給を増やすことは容易ではない。テレワークを組み合わせることで、テレワークという選択肢がなければごく短い時間しか働くことができない者も、より長い時間働くことが可能になる。

(注1)European Foundation for the Improvement of Living and Working Conditions (EFILWC)(2010)“Telework in the European Union”.
(注2)国土交通省「テレワーク人口実態調査」