田澤由利の徒然テレワーク

【思い】なぜそんなにテレワーク普及をがんばるの?

新年あけましておめでとうございます。
今年も「田澤由利のテレワークブログ」をよろしく御願いします。

年始にあたり、少し文章を書きたいと思います。

国や企業、自治体を回ってテレワークの話をすると、
「田澤さんは、なぜそんなに一生懸命テレワークの普及をがんばっているの?」
とよく聞かれます。
もちろん、私は経営者ですから、会社の新しい事業のためです。でも、それ以上に、深い「テレワークへの思い」があるのです。

今年、私が経営する会社「ワイズスタッフ」は、設立10周年を迎えます。
そして、10年前、この会社を設立した理由にまで、話は遡ります。

・・・っと、詳しい話をすると、長くなるので、詳細は以下をご参考ください。

 ■参考
  1998年『日経ウーマン 9月号』(日経ホーム出版社)
 「SOHOの夢と現実」(田澤由利の記名記事)
  ※このときの「チームSOHO」というコンセプトが、現在の「ネットオフィス」
   という基本理念に進化しています。

10年前、インターネットの普及と平行して、「在宅ワーク」「SOHO」といった新しいワークスタイルがマスコミの注目をあびました。子育てや親の介護、地域在住といった理由で会社に通って働けない状況でも、家で仕事ができる!たくさんの人が、そのワークスタイルに憧れました。
そして、当時、北海道で、子どもが3人いて、インターネットを使って家で仕事をしていた私に、たくさんの取材が来ました。そして、いろんなメディアに紹介されるうちに、全国からいろんな相談が届くようになったのです。

「私も在宅で仕事がしたいです」
「どうしたら家で仕事ができますか?」
「何を勉強すれば、仕事がもらえますか?」

出産、育児、夫の転勤で、一生働きたかった会社を辞め、自宅で仕事をしていた私は、「家で仕事ができる」ことの意味と価値を誰よりも実感していました。少しでも、多くの人がその恩恵を受けてほしいと心から思いました。

でも、そのときの私は、彼ら、彼女らの期待に応える「答え」をもっていませんでした。
在宅で仕事をしたい人はたくさんいる、でも、在宅ワーカーやSOHOに仕事を発注する会社はほとんどない。マスコミの取り上げ方とは裏腹に、悪徳業者まで現れ、「在宅ワーク」「SOHO」は、安かろう、悪かろうのイメージを持つワークスタイルへと進みはじめてしまっていたのです。

「何とかして答えを出したい」そして、その答えを証明するには、自分が実践するしかない。その結論に至った私は、ワイズスタッフを立ち上げたのです。「答え」の可能性を持つ「ネットオフィス」という考え方を実践するために。

10年の間は試行錯誤の繰り返しでした。苦労もありました。でも、仲間のおかげで、少しずつ少しずつ、実績を重ね、今に至ります。

そして昨年の5月、国から「テレワーク人口倍増アクションプラン」が発表され、世の中が動きはじめました。言葉は「テレワーク」と変わりましたが、「インターネット使って場所に縛られずに働く」というワークスタイルを、国が大きく推進するという、大きな波がやってきたのです。

私の思いは、10年前と変わりません。この働き方を広げたい、より多くの人にこの恩恵を受けてもらいたい。でも、10年前と大きく違う点があります。それは、「答えを持っている」ということです。

2008年という年は、具体的なアクションプランが実践されていく、テレワーク普及元年だと思います。
ワイズスタッフは、これまでの10年、「ネットオフィス」を実践してテレワークで働ける会社が成り立つことを自ら実証してきました。これからは、そのそのノウハウと実績を生かして、テレワーク普及事業に、ビジネスとして取り組みたいと思っています。

「田澤由利は、なぜそんなに一生懸命テレワークの普及にがんばっているのか?」

それは、テレワークの普及のお手伝いが私のライフワークであり、私の事業の要であると信じているからです。

2008年 1月7日 田澤由利