日経ビジネス 2008.3.10号の特集は、
「だから女は働かない 見せかけ『女性活用』の落とし穴」
という、なかなか過激なタイトルと表紙です。
タイトルだけ読むと、「何だかんだ言っても女性はやっぱりダメだよね」的な内容をイメージさせるのだが、読んでみるとそうではありません。
育児休業や時短は当たり前、ワークライフバランスだ、ダイバーシティだと、「女性活用」を前面に出した企業施策に対し、「そんなんだから、女性の能力を活用できないんだよ」という警鐘を鳴らす記事です。
方向的には、「男性、女性に限らず、誰もが働きやすい職場にしないと、生き残れないよ」というもので、女性活用の現実や成功事例、さらに苦労も書かれていて、なかなか読み応えがありました。
「テレワーク」の推進も同じです。在宅勤務やテレワークは女性受けがよさそうだから導入を検討しよう、という企業はおそらく失敗するでしょう。(はっきり言ってすみません)
私は、「テレワーク」は、理想の働き方ではなく、働くスタイルの「選択肢」に過ぎないと思っています。でも、その選択肢を用意することで、企業も社員も(男性も女性も)ハッピーになれると信じています。
人生は、いろんなことがあります。ずっと走り続けていると、どこかで故障したり、ストップしてしまったりすることもあるでしょう。そんな人生の谷や山や川(ライフイベント)に合わせて、(この記事内での表現ですが)「自分でアクセルをコントロールできる」働き方の1つがテレワークなのです。
今の日本社会では、ライフイベントが女性に偏っているために、「テレワーク」が女性のための働き方のように勘違いされている気がします。「テレワーク」は、全労働者(あるいは埋もれている労働希望者)にとって、大きな意味のある働き方なのです。
それを理解して、「テレワーク導入」をすすめる企業こそ、これからの労働力不足時代に生き残ることができるのではないでしょうか。
■参考(私の記名記事です)
【日経ビジネスオンライン】
労働力不足時代・生き残りのカギはテレワークにあり
「0」から「1」に労働力を変える 田澤由利