テレワークコンサルタント日記, 障がい者のテレワーク

障害者向け在宅勤務の勉強会|テレワークコンサルタントのブログ

はじめまして。コンサルタントのもっちーです。

NPO法人FDA(future dream achievement)という障害者の就労移行支援事業所で
「テレワークという働き方」の勉強会。

当社代表の田澤は、あちらこちらで講演しているが、
なんと、障害当事者の方を前にした講演は初めてとのこと。(同行した私がビックリ)
めずらしく(?)「緊張する・・・」とつぶやきながら会場でパソコンをセッティング
「当事者の方に対して話すとき、何か配慮しなきゃいけないことはある?」
という疑問をなげかけられたので
セッティングが終わったら、スタッフの方といったん事前打合せをすることに。
私は、先に打合せスペースへ。

数分後、事業所のスタッフが
「もう始まってますよー」
えーーーっ、事前打合せしてないけどーーーっと、心配しながら私も会場に移動。

会場には30人ほどの利用者の方、スタッフの方も数名がすでに着席して準備万端。

田澤:「テレワークって聞いたことある方、手をあげてください~!」 (もう始まってるし)
し~ん・・・
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田澤「テレワークって電話の仕事だと思ってるひと~!」
はーい!!!(上がる上がる、三分の一くらいの方の手があがった)

田澤「テレパシーのテレもあるよねー」 
テレビのテレもある!(思い思いに「テレ」のつく言葉を言いはじめた・・・)

田澤「私は北海道の北見というところに住んでいます」
えーーっ、今日は北海道から来てくれたんですか!!!
すごーい! わたし北海道好きです!!!

この就労移行支援事業所の方々は、スタッフも利用者もとにかく反応が良いのだ。
今まで障害のある方に会ったことがない人は、
「障害者って、おとなしい、まじめ、くらい」というイメージを持つ人がいる。
ここにくるとそのイメージがくつがえされると思う。

「世界一明るい視覚障害者」をキャッチフレーズにもつ理事をはじめとして
「爆笑ネタの宝庫のアスペルガー」の方や「元お笑い芸人」などなど
スタッフもバラエティーに富んでいるのだ。
このユニークな方々が利用者のみなさんの個性を引き出しているのかもしれない。

勉強会は順調に進んでいる
田澤「パイロットはテレワークで飛行機は操縦できないですねー」
爆笑!!! 

(あまりの反応の良さに、ノリノリになってきている田澤)
(最初に、配慮する点を心配していたけど、大丈夫かな・・・)

講演が終わり質疑応答の時間。
ここでも質問が次から次へと出てくる
「テレワークで収入はどれくらいになるのでしょうか?」
「テレワークに向いている仕事はどんな仕事ですか?」
スタッフの方からは
「地方にいる、近所の目を気にして外にでられないひきこもりの方と、
つながりがもてるんじゃないかと大きな可能性を感じた」という感想が。

質問や感想が次から次へと出ていたが、時間になったので、これにて終了。
と思ったら、利用者の方から「感謝の色紙」贈呈
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手書きのお礼メッセージって、なんだかぐっとくる。
私は単なる同行者だったが、最後に色紙をいただく写真にちゃっかりおさまって
ミッションコンプリート!

そういえば、最初に心配していた配慮すべきことはどこへ・・・
田澤「あなたはここで講演したことある?」
私  「何度かありますよ」
田澤「そのとき、何か配慮したことある?」
私 「う~ん・・・ないですね(アッケラカン)」
そのとき、「それを先に言え~」という田澤の心の声が聞こえた・・・。

後日、別件でこの事業所を訪問したときに、視覚障害の女性を紹介され
テレワークという働き方について少し話した。
バーチャルなオフィスを目の見えない方に口頭で説明するのは難しいと
思いながら一生懸命話していたところ
「この前の勉強会で、そのバーチャルオフィス見ました」と。
そっか、見えてないけど見えてるんだ・・・と
なんだかわけのわからない哲学的なことに気づかされてしまったのでした。